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私の夢 特別養護老人ホームたんぽぽ苑介護職員 小林

特別養護老人ホームたんぽぽ苑介護職員 小林

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今年の3月からたんぽぽ苑で働かせていただいている、介護士の小林です。

とてもよい同僚に恵まれ、楽しく働かせていただいています。

 

私はこの時代にパスポートを持っていません。日本から出たことがないのです…。

学校を卒業し、すぐに結婚して子育てへと慌ただしく生活をする中で、未だに海外へ行くチャンスはなく気付けば子供も中学生になりました。

そんな私にも夢があります。

 

私は読書が大好きで、人生に悩んだ時、いつも本が助けてくれました。そんな中出会った本があります。

それは、『風をつかまえた少年』

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この本に出会い、無知な自分を恥じました。

私が日本に生まれ何不自由なく今日まで暮らせたことが、どれだけ幸せで奇跡であるか、思い知らされました。

アフリカで暮らすカムクワンバ少年の日常が書かれてあるのですが、その内容がとても現実のものとは思えないほど残酷でした。

2002年に起きていた現実とは思えず、その当時私自身が何をしていたか考えると、今でも本当に申し訳なくなってしまいます。

 

そんな中、もう1冊の本に出会います。それが、この福沢諭吉について書かれた本です。

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100年以上前の偉人も、現在を生きる少年もいかに教育というものが重要かをともに強く訴えています。この内容が私の胸に鋭く突き刺しました。

この2冊は似ても似つかない2冊ですが、内容には共通点が多くあります。

 

私の夢は、いつかパスポートを手に入れること!

そして一番の目的は、世界の貧しい国の子供たちに教育を届けるということです。

世界の隅々まで届くよう私に出来るなにかしらの協力をしたい。

それが私の夢です。

 

私がこうして今たんぽぽ苑で楽しく働けるのも、両親が私に教育を受けさせてくれたおかげです。

日本にいると教育を受けることは義務です。当たり前すぎて、誰もが一度は面倒くさい辞めてしまいたいと思ったことがあるはずです。

それがどんなに贅沢なことかを知った今、何かしらの力になれたらと強く思っています。

その為にも、まずはわが子を真っ直ぐしっかりと育てることです。

たんぽぽ苑で働く多くの先輩方に色々と教えていただきながら、介護士として、親として進んでいきたいと思います。

たんぽぽ苑での日々は始まったばかりです。これからもよろしくお願いします。

 

 

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職員からのメッセージとして、リレー形式で職員のエッセイを綴っています。これまでの職員からのメッセージはコチラ →

https://tanpopoen.or.jp/letter/category/message/