雑感

雑感

特別養護老人ホームたんぽぽ苑苑長 鈴木


今の仕事に就いて5年目を迎えた。就任して気になったのは、これまで経験してきた職場と違う雰囲気があった。

職員は、初対面の訪問者はもとより職員間でも声を出して挨拶しており、職員教育ができていると好評を得ている一方、よく苑に出入りされる方からは、言葉遣いが悪く、職員間の会話は友達感覚であり、誰が職員で、誰が上司なのか分からないなど、職員に対する評価は両極端である等、どのように捉えていけばよいのか迷うことが多かった。

また、各職場には「みんながうちとけて仲良くしましょう」と掲げてあったが、職場に掲げるスローガンとしては適当なのか疑問を感じた。

このほかにも、一般常識とたんぽぽ苑の常識とされていることのズレもあり、大変な職に就いたと悔やんだ。

しかし、自分で選んだ仕事を中途半端な気持で投げ出したくない、自分が得てきた経験を少しでも役立たせ、やれるところまでやってみたいとの思いや、友人等の後押しを受け、なんとか今日まで来ている。

違和感の原因は、世間常識と離れている職員意識でないかと思い、意識改革を訴えてきた。

5年もかけたのだから、だいぶ変わったかと思うが、長年続いているものを急に変えるのは難しい。しかし、変わってきたとの声が耳に入り始めたことはうれしいことである。

ある人は、注意しても直らないのは、注意を受ける職員が、何が悪いか分かっていないのではないかと言う。外部研修の複命書を見ると、高いレベルの講義を受け、今後の仕事に生かしたい等の感想が書かれており、分かっていると思うと答えると、分かっていてやらないのなら、こっちのほうが問題でないかと言う。たしかに、そのとおりであるが、職員の意識レベルをどう判断すればよいのか悩む。

職員に「自分たちの職場は自分たちの手で守っていただきたい」と訴えており、介護サービスの良し悪しは、良い人材の確保、育成にあると考える。

こうしなさいと命令すれば簡単に解決することは多いと思うが、自分たちでどうすれば良いかを考え実行することでなければ、不満が発生し、職員も育たない。

少し前にも、上司が命令せよとのことであれば理事長や施設長の命令を出すことは出来るが、そうなった場合には、命令を守れない職員は相当の覚悟が必要になると告げた。

はたして、職員は、このことをどの様に理解したのだろうか。

あれこれと憎まれ役を務めてはや5年。将来、たんぽぽ苑のお世話にならないことを願いながら、もう少し悪役に徹しようと今日も机に向かっている自分である。


職員からのメッセージとして、リレー形式で職員のエッセイを綴っています。

次回は、特別養護老人ホームたんぽぽ苑調理職員 葛谷 の予定です。