社会福祉法人神東会 統括施設長 柚原
– – –
2020年は、ベートーベン生誕250年という年で、各地でいろんなコンサートが企画されていた。
聴きに出かけることを楽しみにしていたが、このコロナ禍でことごとくコンサートは中止となった。
4月からたんぽぽ苑勤務となった。新たな勤務を記念?して、貧弱だったオーディオシステムを5月に更新した。
オーディオは、高級機に目が向くと限りがない。
高額=高級なシステムで良い音を聞くのではなくて、分相応なシステムで「良い音楽をたくさん聴こう」と考えることにした。
いろいろなジャンルのクラシックを聴いたが、ピアノ曲と室内楽が好きになった。生の演奏も聴きたくなり、独身の頃は3回コンサートに行った。
ピアノでは、ブレンデルとアシュケナージというピアニストのコンサートを富山市で聴いた。この2人はすでに現役を引退している。宗教曲のマタイ受難曲は名古屋市で聴いた。今も昔も、演奏される曲は、事前にCD等で予習してコンサートに行っている。
子どもが大きくなってから、再びコンサートに行けるようになった。
平成22年から令和元年11月30日までに、クラシックのコンサートに66回行った。11月30日以後は行けていない。
自分が死ぬまでに聴きたいピアニストが何人かいる。聴ける日が来るのだろうか。
イリーナ・メジューエワという女性のピアニストがいる。かつては魚津市を拠点に活動されていたこともあり、最初のコンサートは新川文化ホールで聴いた。とても上手い。
今まで聴いたコンサートで、「ラ・カンパネラ」を3人のピアニストが演奏したが、この人が一番上手かったと思う。楽譜を見て演奏する。この人のこだわりらしい。この人のピアノが好きになって、コンサートは7回行った。
今年は、ベートーベンのピアノソナタ全曲演奏会が企画されていたので、行きたかったが行けなくなった。
この人のCDを全て購入しようとしたら大変なことになった。普通のピアニストは、1年から3年に1枚くらいCDを発表するが、この人は、年に数枚発表するので、想定外の出費となった。
今、この人のCDだけで84枚のコレクションになっている。
集めたクラシックのCDは企画物とかもあるので、バッハ大全集172枚組などもタイトルとして1枚で数えても、1000枚近くはあると思う。
夜、寝る前の2時間程CDを聴く。一日に聴けるCDは2枚程。聴きたい曲が見つからないときは、10分くらい選曲に迷うことがある。気分に合わない曲は、聴き続けられないことが多い。
今は、腰と脚の調子が悪いので、身体を使わない「良い音楽を聴く」楽しみだけは続けたいと思っている。
– – –
職員からのメッセージとして、リレー形式で職員のエッセイを綴っています。
これまでの職員からのメッセージはコチラ→https://tanpopoen.or.jp/letter/category/message/