我が家のお嬢
特別養護老人ホームたんぽぽ苑 野尻
我が家のお嬢はH19.8.25生まれ。
名前は華美号といい、我が家の一員となった時点で“寿桃”と名付けられる。
何を隠そうお嬢とは雌の柴犬のことである。
性格はおてんばでそのくせ小心者。
赤毛の狐によく似た細長い顔に羨ましい程のスレンダーボディー。
よく豆柴に間違われる小型犬サイズの寿桃。その名の由来は至ってシンプル。
前に飼っていた犬が“モモ”でその次なので“スモモ”。
しかしどうもしっくりこないので漢字に変換するとこれはいいと満場一致で“寿桃”に決定した。
実は、たんぽぽ苑の利用者の家にも全く同じ理由で名付けられたスモモという黒柴が飼われており、こっそり親近感を持っていたりする。
いつか二匹のスモモのご対面があればと思う…まあ、喧嘩になるだろうが。
さて、話は戻って寿桃との出会いもこれまた変わったものであった。
なんと、寿桃は懸賞の景品だったのです!
皆さんは「マリと子犬の物語」という映画をご存知だろうか?
その映画のキャンペーンで映画に出でくる犬の種類は? というクイズに答えるとその犬がもらえるというキャンペーンを富山のグリーンマーケットで行っていた。
3000円以上の買い物で応募券をもらい早速応募。
しかし待てど暮らせど連絡はなく駄目だったんだろうなと存在すら忘れた頃、突然の当選の連絡が!応募してから三ヵ月後のことだった。もちろん、すぐに頂いてきたのは言うまでもない。
はじめて我が家にやってきた寿桃はそれはもう大人しかった。
ケージの中で震えて出てこず、鳴き声一つあげない。もしかして鳴けないのでは?と心配になった頃、ようやく本領を発揮!今では立派な番犬へと変貌を遂げた。
すごいのは家人と気に入った人には吠えないことともう一つ。なんと我が家の車の音まで聞き分けるのだ。他の車が止まれ吼えるが、我が家の車だと黙っている。不思議なものだ。
そして、タイトルのお嬢ぶりはというと、気が向かないと小屋の中で知らん振り、雨が振れば「濡れるのはごめんよ」とばかりに散歩すら拒否。
前足を重ねて後ろ足を横に揃えて伏せるその姿はまさにお嬢様そのものである。
そんな我が家の話題提供者の寿桃。
今では大切な家族の一員です。今これを書いている瞬間も自分の小屋を 劇的改造ビフォア アフター している音が聞こえます。
自分で小屋に窓を作った寿桃、次は何を作ろうとしているのでしょうか?
本当はそういった笑いあり(笑いすぎて)涙ありの話がたくさんありますが、それはまた機会があればということで…
職員からのメッセージとして、リレー形式で職員のエッセイを綴っています。
次回は、 特別養護老人ホームたんぽぽ苑 高田の予定です。