40歳すぎてから、自分に自信がなくなった。
心配になってきた。
体力(たしかに)や、美貌(もう諦めている)ではなく「頭」にである。
いわゆる『衰え』?『老化』?
40歳になった数年前の冬。
子供を学校に送り出す。
「3学期は今日からやよ~。成績表もった? 内履きは? はい、気をつけてねー」と。
10分後、子供が帰ってきた。
「忘れ物? 何やっとるのー、サッサとしない!」と私。
「知らんおばちゃんが車止めて教えてくれたー。始業式は明日やってー。」
家族中爆笑。
私は苦笑。胸中は冷や汗。
その日から「気をつけんならん」と自分に言い聞かせ…真面目で!真剣に!?日々を送ることを心に誓った。
が、数々の失敗。
朝がカンジン!と2つ目覚ましを用意。
「ピ・ピ・ピ」と鳴り始め、止めようとボタンを押しても押しても止まらない…。
「ピピピピピ」たたいても、止まらない。
「ピピピピピピピピピピ」激しく鳴る。焦る私。
旦那がみかねて「電池抜いたら?」と言ってくれ、「そうそう、電池電池」
やっと電池が取れた。
が、鳴り止まない!?
そう、もう一つの目覚ましだったのだ。
ポイントカードをお金と出したつもりが…。
「これ…、保険証ですよ?(笑)」
頭が痛いと訴える息子に…。
「早く治すには、早くご飯を食べて、早く薬を飲む!!!」
と言ったつもりが……
「本当にそれで直るんやね!?!?」
と息子に年を押された。
……え? どうした?
「早くご飯を食べて、早くメシを食う!!!」
と言っていたらしい……。
またまだ数え切れない。
あー、これは母親譲りだ…と、母のせいにしてみたりする。
だって…
御香典袋に5000円を入れて表書きに50000円と書いて呼び出されたり。
ティッシュペーパーを1箱買って帰ったらキッチンペーパーだったり…。
この母にして、私あり。
そして脈々と2人の子供たちにも受け継がれるのだ。
職員からのメッセージとして、リレー形式で職員のエッセイを綴っています。次回は、特別養護老人ホームたんぽぽ苑 調理職員沖田の予定です。