ある日、食事の時間に昔の食べ物の話を聞いた。
食べるだけでやっとだったと話してくれた。
今は、ころ芋の煮たのが好きやって言ってみえた。
昔もよく食べたの?、と聞くと、昔は、砂糖なんかなくて甘いものなんかなかったんや。
とのこと。
すかさず、近くの席の男性が、あのころは甘いといえばサッカリンしかなかったよなぁ。と言うと、まわりの方は、うん。うん。と、うなずいていた。
そのあと、「芋は塩で煮たんや。」と話してくれた。
芋を塩で煮る!?
ってどんななの??
揚げたり、蒸した芋に塩をかけて食べるとおいしいよな~、なんて思ったが、どうやって煮たんだろうと考えた。
その話しを他の人(若者)にしたら、塩水で煮るんじゃないのって言われた。
けど・・・想像がつかない。もう一度、教えてくれたお年寄りに聞いてみた。
そしたら、豆も塩で煮たんやと、またまた教えてくれて、おどろいていたところにまたあの男性が語ってくれた。「漬物の水も捨てずに使ったんやぞ。」って・・・。
私も煮て食べてみようかなって言ったら、「そんなの絶対食えんわなと」あっさり言われた。
「あのころは、なんでも塩を使って塩辛いものばかり食べとったのに、九十過ぎてもいまだに元気やさ」 とその方は、いつも語ってくれる。
話しの最後は、いつも歳の話題で幕が閉じるのです。
職員からのメッセージとして、リレー形式で職員のエッセイを綴っています。次回は、ケアマネージャー堀本の予定です。