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知ってほしい介護の現場 特別養護老人ホームたんぽぽ苑運転手 米澤

知ってほしい介護の現場

特別養護老人ホームたんぽぽ苑運転手 米澤


「ありがとう ほんとうにたすかるサー」。

利用者さんのお宅へ送迎のため訪れた際に、よくご家族より頂く言葉です。

五十年近く一筋に勤めて来た仕事から、まったく異種の職場とも言える、特別養護老人ホームたんぽぽ苑の運転手としてお世話になって丸四年目を迎えようとする私にとって、こう言った謝意を示される機会は過去にあまり経験していなかっただけに、この重みのある言葉は身に余る程の喜びと壮快さを感じますし、それ以上に介護に懸命となっておられる姿には感動すら覚えます。

これまでは、メディアなどからの情報でしか知りえなかった介護現場の状況を、実際にスタッフの一員として微力ながら、現場に携わるようになって思うことは、全国的な傾向ではありますが、一般の方に介護施設の内容が充分に理解されていないのではないかと言うことであって、もっと多くの人々が注目するようになったなら、バランスが崩れている求人・求職の問題も解消するのではないでしょうか?

当苑に於いて、介護職をはじめ、それぞれの部署で真摯に仕事に取り組まれている職員の活躍ぶりは勿論、定期的に苑を訪れてボランティア活動を続けられている個人や団体の皆さん一人一人が誇りを持って仕事に打ち込まれている光景を目の当たりにする時、心あたたまるものがあります。

ともあれ、介護利用者と介護に従事する現場との中間的な立場で、送迎車輌の運転手を務める自分自身が今体験していることは、残された人生にきっと生かされるものと思います。


職員からのメッセージとして、リレー形式で職員のエッセイを綴っています。

次回は、デイサービスセンターたんぽぽ苑介護職員 谷口 の予定です。