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特別養護老人ホームたんぽぽ苑 調理職員 向島 特別養護老人ホームたんぽぽ苑 調理職員 向島

たんぽぽ苑のホームページにわたしが登場することになろうとは一番驚いたのが私かもしれない。

何で 何で なんでーーーーーーーーーーーーーーーーー

ホームページの出来たことは聞いていましたけれど、まさか欠員補助の私などには関係ないことと思っていましたので。

振り返れば茶碗洗いのパートに入れて頂いてからもう10年以上にもなり、何時の間にか職員番号だけは古くなってしまったよう。

ひと月に幾日も仕事がないし、調理室から出ることも余りなく、職員の方々や利用者の方々とお目にかかることもなく過ごしている。

私がいまあるのは、まだたんぽぽ苑が出来たばかりで、介護保険制度もなく、老親は家族が最期まで世話するものという常識の時代に、実母の介護に精神的に疲れ果てて、母をデイサービスやショートステイに預かってもらい助けてもらったことにある。

店員を辞めて、さあ介護と張りきったのであるが365目1対1で24時間。崩れゆく母と向き合って暮らしているうちに、自分自身が壊れそうになってしまったのだ。

何とか正常な人達と繋がる時間が欲しく、ちょうどデイサービスが始まることになり、お茶碗洗いがいるとのことでつかってもらったのが始まりである。

その母は亡くなったが、以後そのまま私は欠け番として、感謝と生甲斐を感じながら働かせてもらっている。

忙しく茶碗の洗浄をしながら、職員の皆さんの介護される様子に感心したり、将来私はどんな老人になるのかしら、私の本当にわずかな年金ではたんぽぽ苑には入れてもらえそうもないなあと思うこの頃である。

お蔭様で今の私は夫と二人で、健康で平凡にのっぺりと暮らしている。

今度は私が認知症になってはいけないと、下手の横好きのコーラス50年、日記のような生活短歌は25年、少しも痩せない健康体操を10年以上もつづけている。

特別コーラスは楽しい。唇に歌を、青春時代、ママさんコーラスからババチャンコーラスヘと何時も仲間に恵まれていて飛騨合唱祭、神岡合唱祭がありそれに参加することが私の節目となっている。

合唱

どれも上達は望めないけれど継続こそは呆け防止なりと毎週練習に出かけている。

しかしいろいろやってはいるがしょせん趣味は趣味、やはりたんぽぽ苑で働いている時は仕事、1日中精神も身体もピンと張り詰め活性化していると思えるのである。


勿論毎日の勤務だったり新しい知識のいることだったらお手上げなのだけれど、今年から私の世代のパートさんも何人か勤められ仲間が出来たことを喜こんでいる。


職員からのメッセージとして、リレー形式で職員のエッセイを綴っています。次回は、旭ヶ丘デイサービスセンターたんぽぽ苑 介護職員 松田の予定です。